右手首が痛くてひねる動作ができない
症状
4、5日前から右手首が痛く、前腕回内・回外時に痛みが出る。その際、肘のあたりでクリック感がある。指の動きや肩の動きは痛みにそれほど影響しない。手をついて体重をかける時にも少し痛い。バイクの運転に支障が出るので手首の固定バンドを装着して通勤している。バンドで手首を固定すればほとんど痛まないが、ずっと固定しているわけにも行かず、普通の日常動作で痛みが出る。きっかけは特に思い当たらない。整形外科に行ってもどうせ湿布や痛み止めを処方されるだけだろうと思い、受診していない。
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来院者
男性
40 代
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期間
2019年4月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
最も痛みが再現されるのが背屈・回外時だったので、伸筋に関連する肩甲骨まわりで反応の強いツボに刺鍼。回内時の痛みはほとんど気にならなくなり、回外時痛は4割減。次に、肘付近(橈側)の伸筋系のツボに刺鍼、若干の改善感が得られた。前腕中央の伸筋のツボは、押圧時にはしっかり響く感覚があったが刺鍼しても症状変化なし。そのツボのスジを肘の方へ辿った腱の部分に刺鍼したところ、回外の可動域末端まで回してようやく痛みが出る程度になり、日常生活に支障がなくなった感触が得られ、終了。その後、一瞬痛みが戻ったことがあったが、大きく問題になることはなく、そのまま症状は消えて行った。
使用したツボ
まとめ
当初きっかけは思い当たらなかったが、幼稚園教諭として年度末の工作物のため、肘付近に繰り返し力を入れる作業があったことを思い出した。症状がある部位と原因となる部位が離れていて、本人が原因を意識できず効果的なセルフケアがしきれなかったという症例。冷静に動きや状態を観察することで、症状の元をたどり、改善につなげることができる。