NEWテニスの練習中に肘を痛めた
症状
40代男性がテニスの練習中に右肘を痛め、一週間ほど経過しても症状が改善しないため来院した。何もしていなくても右肘がズキズキと痛み、物を持とうとすると痛みが増強する状態であった。特にデスクワークで重めの荷物を持つ際には仕事に支障をきたしていた。初診時の触診では、右腕の肘から手首にかけて左腕と比較して明らかな硬さの違いが認められ、肘の屈曲動作時に痛みの増強が見られた。また、肘の痛みと同時に前腕にも筋が張っているような痛みが出現していた。
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来院者
男性
40 代
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期間
2025年7月
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頻度
週2~3回
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通院回数
2回
施術と経過
初回の施術では、肘周辺の緊張を緩和するために背中のツボに鍼をしたところ、屈曲時の痛みが減少した。さらに前腕の緊張緩和のため腕のツボを使用した。施術後、触診時の腕の緊張が術者と患者の双方にわかるほど変化し、屈曲時の痛みや物を持った時の痛みも減少した。2回目の来院時には痛みがなくなっていたとの報告を受けたが、テニスをすると痛みが少し出現するとのことであった。そのため2回目も同様の施術を行い症状の緩和を図った。施術中の様子から、プレーが通常通りできるまでに回復するには安静も必要と判断し、その旨を伝えた。
使用したツボ
まとめ
テニスによる右肘の痛みに対し、背中と腕のツボへの施術を行った結果、2回の施術で症状が改善した。初回施術後には日常生活での痛みが消失し、2回目の施術後にはスポーツ活動も可能な状態まで回復した。肘周辺の緊張を直接的にアプローチするのではなく、背中のツボを用いることで効果的に症状を緩和できた点が特徴的であった。また、前腕の緊張に対しても腕のツボが有効に作用し、触診上でも明確な変化が確認された。スポーツ障害においては、施術と適切な安静期間の組み合わせが重要であることが示唆された症例である。










