症状

40代女性が来院した。昔からご主人にいびきを指摘されており、毎晩大きないびきをかいていた。このため外泊することに恐怖心を抱いていた。医療機関での診断や治療は受けていなかった。日中の眠気や起床時の頭痛などの随伴症状は特になかったが、いびきの大きさが気になっていた。主訴は花粉症の症状であり、いびきについては副次的な悩みであった。

施術と経過

花粉症の症状改善を目的として施術を開始した。背中の緊張を緩め、鼻の通りを良くし、呼吸の改善を促すために腕のツボなどに鍼をした。初回施術後、鼻の通りが良くなった。2回目以降も同様の方針で施術を継続した。施術を重ねるごとに花粉症の症状が改善していった。10回目の施術時に、ご主人からいびきをかかなくなったと言われたとの報告を受けた。施術期間中、症状の再燃や新たな症状の出現はなかった。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

• 尺沢 LR
• 外関 LR

ツボ名称下に表示されるスコアメーターについて ツボの重要度を表したものです

まとめ

花粉症の症状改善を目的とした施術により、副次的にいびきの改善が得られた症例である。背中の緊張を緩和し、鼻の通りを良くする施術が呼吸機能の改善につながり、結果としていびきの軽減に寄与したと考えられる。花粉症に対する施術が10回で症状を改善させ、同時に長年の悩みであったいびきも解消された。鼻腔の通気性改善が上気道の状態を整え、睡眠時の呼吸パターンに好影響を与えた可能性が示唆される。

症例の鍼灸院：はりきゅうルーム カポス