NEW寝違いから2ヶ月続く左首肩の痛みと腕のしびれ
症状
2ヶ月前の寝違いをきっかけに、左首肩から肩甲骨周囲にかけての痛みが出現した。特に携帯電話を操作するなど下を向く動作で痛みが増強し、頸部の前屈が困難な状態であった。日常生活では下を向く動作が制限され、左腕にしびれを伴っていた。カイロプラクティックでの施術を受け、症状は若干軽減したものの痛みは残存していた。そこでは頸椎椎間板ヘルニアの疑いを指摘されていた。初診時の触診では、頸部前屈が不可能であり、前胸部や肩甲骨周囲に著明な緊張が認められた。
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来院者
女性
50 代
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期間
2025年1月 ~ 2025年2月
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頻度
週1回程度
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通院回数
3回
施術と経過
初回施術では、前胸部の緊張を緩和する目的で腕のツボに鍼をした。その後、肩の張りが強い部分に関連する部位へアプローチを行った。施術後、頸部前屈の可動域は改善したが、痛みは残存していた。2回目以降は、肩の張りが大幅に改善していたため、前胸部の緊張緩和と肩甲骨の可動性向上を目的とした施術を継続した。3回目の施術時点で症状はかなり改善し、その後半年以上経過してから来院した際には、首の調子は良好に保たれているとの報告を受けた。施術期間中、症状の再燃や新たな症状の出現は認められなかった。
使用したツボ
まとめ
寝違いを契機とした頸部痛と左上肢のしびれに対し、前胸部の緊張緩和と肩甲骨周囲へのアプローチを中心とした施術を行った。初回施術で可動域の改善が得られ、3回の施術で症状は大幅に改善した。カイロプラクティックでは改善が限定的であったが、前胸部や肩甲骨周囲の筋緊張に着目した施術が奏功したと考えられる。半年以上経過後も良好な状態が維持されており、症状の再発予防にも効果的であったことが示唆される。本症例は、頸椎椎間板ヘルニアの疑いがある場合でも、周囲の筋緊張へのアプローチが有効である可能性を示している。







