NEW頚椎ヘルニアによる痛みと上肢のしびれ
症状

頚椎椎間板ヘルニアの疑いで2週間のリハビリを行うも、来院3週間前から症状が増悪した。右側の首から肩の一部、上腕、前腕後面の手首直上までの痺れを訴え、朝方の痛みで目覚めることもあった。右側臥位での就寝や長時間のうつ伏せが困難で、毎食後の服薬を必要とするほどの痛みがあった。日常生活においても痛みによる睡眠障害が出現していた。
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来院者
男性
45 歳
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期間
2023年8月 ~ 2023年10月
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頻度
週2~3回
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通院回数
11回~15回
施術と経過
初診時、首と背中の3線部分に強い緊張がみられ、手の中手骨間に詰まり感が確認された。手とふくらはぎのツボに対して鍼施術を実施した。2回目の来院時には、初回施術後の朝は痛みや痺れが消失していたものの、午後から症状が再び出現する状態であった。同様の施術を継続したところ、上腕部の痺れ感が徐々に軽減し、12回の施術で痛みと痺れは消失した。施術期間中、症状の再燃や新たな症状の出現は認められなかった。
使用したツボ
まとめ
頚椎椎間板ヘルニアの疑いによる上肢の痺れと痛みに対して、末梢部への施術を中心としたアプローチを行った。手の中手骨間の詰まり感に着目し、手とふくらはぎのツボへの鍼施術を継続的に行うことで、症状の改善が得られた。12回の施術で痛みと痺れの消失に至った。本症例では、末梢部への介入が頚部由来の症状改善に有効であることが示唆された。
担当スタッフ
渡辺 賢司